セキュリティと効率化を両立するチャットツールに出会えた。 SMBC日興証券株式会社に聞く、Symphony導入のインパクト
チャットツールの導入へのニーズは、以前から社内で大きかったというSMBC日興証券株式会社。しかし、セキュリティーや使い勝手の面などから、なかなか選定基準を満たすものに出会えなかったと言います。そうした中、Symphony導入を推進された、グローバル・テクノロジー部システム企画課長の長谷川朋弘様に、その経緯、活用の仕方、それによって感じているインパクトなどを伺いました。
良くも悪くも、そしておそらくすべての事業分野でもそうであったように、パンデミックは金融サービス業界に潜在していたトレンドの多くを加速させました。一夜にして、ほとんどすべてが瞬時に前進したのです。例えば、凝り固まった慣習を打破するようなテクノロジーの採用に消極的なユーザーや、企業のリソースや技術スタックの管理方法など、一見すると永遠に業界の足かせとなっていた慣習が、突然ギアを上げて動き出しました。変革は急務となったのです。
Cloud9は、経験豊富な元トレーダーやトレーダーボイス業界のベテランが推進する企業として、顧客と絶え間ない対話に取り組みトレーダーボイステクノロジー業界を形成し、主導していくことを目指しています。それら顧客からのダイナミックで深い知識の共有により、いくつかの機能がパンデミックを得て市場の加速的進化の一部として頭角を現しました。
私たちは今、クラウド時代に生きています。
家庭では、個人データや仕事用のファイルをクラウドに保存して、簡便に複数のデバイスから取り出せるようにしています。職場においても、当初は躊躇していたものの、今やあらゆる規模の企業の多くがクラウドのメリットを完全に受け入れています。この傾向は、クラウドリージョンへの投資を拡大するというGoogleの最近の決定にも見ることができます。テクノロジー大手のGoogleは、現在世界34カ所で展開しているGoogleのクラウドリージョンに、新たにマレーシア、タイ、ニュージーランドの3つのアジア太平洋地域を追加したことを発表しました。
クラウドが地理的に拡大し、機能的に深化するのに伴い、その可能性は企業にとってますます魅力的なものとなっています。
OTCex Hong Kong のCEOであるEric Rabot氏は、
「ビジネス戦略やニーズの進化に伴い、オフィスの拡張や新設が必要になったとき、Cloud9のトレーダーボイスプラットフォームの拡張性と設定の手軽さは、これまで検討した他のソリューションと比較して際立っています。クラウドベースの音声通信プラットフォームであることによって、より早くビジネスを開始し、より早く取引先と接続できる。金融市場でビジネス上の優位性が得られ、高く評価しています。」
と述べています。
クラウドソリューションにより、これまで以上に高いセキュリティとデータ耐障害性が実現し、企業は俊敏性を保つだけでなく、コンプライアンス(特定のデータ保存要件を含む)を遵守しながら低レイテンシー(遅延)を維持することが可能になります。データ抽出、音声の業務との連携や分析など、あらゆる分野を網羅するAPIにより、クラウドソリューションは最先端のターンキー方式のエコシステムを提供し、金融機関は本来の業務である投資や取引に集中できるようになります。
複数の資産クラスで電子取引の導入が進み、音声取引における長年のコミュニケーション慣行が新たな展開を迎えるなど、デジタル時代の到来とともに近代化は避けられないものとなっています。
私設回線の接続ごとに費用を払い、当事者間で回線を開設するために手間暇を費やさなければいけなかった時代は終わったのです。もちろん、様々な企業の多くは、未だに古い技術やシステムを活用していますが、実際クラウドベースシステムの方が、従来のディーリングフォンより低コストで導入でき、高い効率性と効果を発揮しています。当社のバイサイド企業のマルチアセットトレーディング責任者に話を伺うと、「従来システムに固執する方が、クラウド・ソリューションに移行するよりもコストがかかると考えている」と話していました。クラウド・ソリューションに移行するという作業時間の先行投資は生じますが、どこからでも仕事ができる利便性、全体的に向上した機能と分析性、そしてCloud9コミュニティに参加することによる取引相手数の大幅な増加による利益性によって、ほとんどの企業が移行するのは時間の問題と言えるでしょう。
Cloud9トレーダーボイスソリューションは、初めからインターネット/Wi-Fi接続でパソコン、ノートパソコン、タブレットなど様々な作業デバイスで最適に動作するソフトウェアファーストのディーリングフォンアプリケーション(USB対応ディーラーフォンハードウェア付き)として設計されています。つまりCloud9は、オフィスだけでなく自宅でも有効に機能し、ユーザーはどこからでもシームレスで信頼性の高いリモートワーク体験が可能です。緊急事態宣言のさなか、Cloud9は多くの銀行の何千人ものユーザーが自宅からシームレスに仕事をし、ビジネスを円滑に進められるよう支援してきました。私たちと一緒にプロジェクトに取り組んだ株式取引責任者は、Cloud9がグローバル銀行のオフィスディーリングフォンソリューションとして導入された際に、パンデミック中に在宅勤務や長期間の海外出張があっても、オフィスにいるかのようにシームレスにトレーダーボイスにアクセスし続けることができることを評価しました。
多くの企業が、クラウド環境でも安全に業務が行え従来の環境より、コスト削減メリット及び費用対効果が高いことを認識しはじめているなかで、次は他にどのような企業がこのコミュニティに参加してるかが重要な要素となってきます。取引をするためには、ディレクトリーで取引先を探し、両社が瞬時に接続できる状態である必要があるからです。
実際に多くの企業はクラウドに移行しつつあります。シカゴ・オプション取引(CBOE)は、在宅勤務など柔軟な勤務形態を選択する取引会社の増加に伴い、最近ハイブリッドな立ち合い取引所を立ち上げました。音声取引において、Cloud9のコミュニティの急速な拡大とそれによるネットワーク効果は、ユーザーにとって魅力的な価値提案になっていることがわかります。
テクノロジーの進歩がさらに加速し、俊敏な競合他社が最新技術を活用する中、朽化し時代遅れになりかねない独自のソリューションを抱えている企業は取り残される危険性をはらんでいます。効率的なクラウドソリューションに移行した企業は、進化する規制要件や取引の把握・報告義務に対応できる技術的柔軟性により、同業他社に先んじることができます。このようなプラグ&プレイモデルにより、企業は状況の変化に即座に対応することが可能になるのです。例えばコロナ禍で在宅勤務の導入に対応せざるを得なかった企業は、安全で包括的なエコシステム内で提供できる、コンプライアンスに対応したセキュアな音声録音と明確なメタデータ追跡ができる費用対効果の高いソリューションを突然探し回るはめになりました。
Liquid Capital Australiaの最高情報責任者であるChris Judson氏は
「現段階では、ニューノーマルを支えるインフラに投資することが重要です。つまり、多大な先行投資や長期的なコミットメントなしに俊敏性、効率性、柔軟性を向上させるものです。まさにこれらを提供できるのがクラウドソリューションなのです。」
と話しています。さらにクラウドに備わった柔軟性により、企業は事業の優先順位の変化に合わせてシームレスにスケールアップやスケールダウンすることを可能とします。
ヘミングウェイの言葉を借りれば、技術的変化は「徐々に」それから「突然」の2段階で起こります。AIやビッグデータから機械学習、クラウドコンピューティングに至るまで、新技術がますます安価で強力になるにつれ、金融機関は収益を上げ、これまでにない競争力を確立するための新たな道筋をしきりに模索しようとしています。パンデミックはクラウドベースソリューションの重要性を浮き彫りにしました。現在、Cloud9のようなソリューションに注目する先見性のある企業の数が増えています。私たちはそのような企業のパートナーとなり、新しい音声取引環境を俊敏かつコンプライアンスに則った方法で可能にするため、支援しています。目標はどの顧客も同じで、中核となる活動に集中して、その事業の将来性を担保することです。これは、収益性の高い取引戦略を策定し、それを高度なスキルを持つ従業員が、どこにいても、市場で入手可能な最高の技術を使いながら、シームレスに実行するということです。
Cloud9とトレーダー・ボイス業界向けソリューションの詳細については、こちらからお問い合わせください。
チャットツールの導入へのニーズは、以前から社内で大きかったというSMBC日興証券株式会社。しかし、セキュリティーや使い勝手の面などから、なかなか選定基準を満たすものに出会えなかったと言います。そうした中、Symphony導入を推進された、グローバル・テクノロジー部システム企画課長の長谷川朋弘様に、その経緯、活用の仕方、それによって感じているインパクトなどを伺いました。
Symphonyの導入で取引先とのインターフェース変革を実現した日本マスタートラスト信託銀行 。その導入の背景、活用方法などを含めて、Symphonyによって生み出された効果についてお話を伺いました 。
外国人投資家向け常任代理人業務においてSymphonyの活用を進めている株式会社三菱UFJ銀行決済事業部。きっかけはお客様である海外金融機関からの紹介だったそうですが、実際に導入し、今なお進化を模索中とのこと。導入までの経緯、活用方法とインパクト、今後への期待などを伺いました。